日々の仕事と創作の進行管理とPDCAがうまく回せない、というのがこの数ヶ月の悩みである。特に、やったことの振り返り、自己評価がうまくいかない。振り返り自体をやる気力体力が尽きたり、自己評価がダメ出しに寄りすぎてモチベーションが下がり放題になったりする。これをどうしたらいいのかをAIに相談したところ、かなり具体的な助言をいくつかもらえた。「まあそうとしかならんわな……」という既知の話もあるにはあったが、きれいにまとめてもらうと素直に入ってくる。とりあえず教わったことを明日からやってみるつもり。
わさび
収録仕事で渋谷へ。帰りにやよい軒で遅い昼飯を食べる。私はやよい軒では大抵鉄火丼を頼むのだが、この数年気になっていることがある。どの店でも、わさびの量がどんどん減っているのだ。私の記憶だと、5年くらい前までは「こんなに載せるわけないじゃん」というほどの量が出てきたのだが、いつからかどんどん少なくなり、最近では小指の爪くらいしかもらえないことが増えた。「もっとくれ」と言うのも変だし、おとなしく出てきた分を食べているのだが、わさび好きなので時々物足りない。やはりこれも不況のせいなのだろうか。いつかわさびが消える時が来るかもしれない。
初稿はゴミ
朝活時間に、小説のプロット兼下書きを書き終える。1万6千字。最初に書くものなどゴミでも構わない、という気持ちでとにかく進めて無理やり終わりまできた。三週間くらいかかっただろうか。もっと早く進めたかったのだが、細切れに書き続けていたのでこんなペースになった。書き終えると粗も穴も見える。当初考えていたプロットから何がどうずれていったのかもわかる。これを元にもっとちゃんとした細かい構成を作って、6月くらいまでには仕上げたい。応募先は悩ましい。正直合致する賞はない気がしている。年内はこれと短編を1〜3本、あと可能ならもうひとつライトな長編を書きたい。頑張ろう。
昼はボロい中華料理屋で油淋鶏を食べた。夜は「クィアアイ」シーズン9の1話をぼんやり流し見。ジェレマイアがパワーストーンの話をし始めたところで耳が一気にフォーカスモードになって我ながら面白かった。あんなにたくさん石を買って、高かっただろうな。
プランクトン
仕事の方が大盛り上がりだった日。なんとか乗り越える。子どもが初めて「せんせい」と発話していて可愛かった。夜、「Mr.プランクトン」を完走。これは打ち切りなのだろうか。ネトフリだから最初から決め打ちでやっていそうだけど、明らかに要素を回収しきれていないような。やりたいことはわかるし、できているところもあるのにすごく惜しい感じだった。「サイコだけど〜」のガンテに比べると、ヘジョを応援する決め手に欠けていた気がする。一方で、フンは人間としてよくできすぎているのであの母親が脅威に感じられず、こちらも緊張感に欠けていたかもしれない。でも優しい話だった。山小屋のおじさんとのエピソードが好きだ。ちょっと手塚治虫っぽい。
踊るべき日々
会社仕事が切羽詰まっており、子どもを保育園に放り込んで帰るや即机に向かう。結局、9時から17時までほぼ席を立つこともなくぶっ通しで働き続けた(17時で一旦退勤して、子どものお迎えをしてからまた働くスタイル)。昼飯はベースブレッドのあんぱん。好きで働いている身だがこういう日は哀しい。うなだれながら子どもを迎えに行くと、保育士さんから「マメちゃんは、催し物をするといつも教室の真ん中に躍り出て、誰よりも激しく踊ってくれるんです。フリの覚え方も正確。うちの園きってのムードメーカーですよ」という話を聞かされる。ムードメーカー……。いったい誰に似たのかと思ったが、考えてみると私も幼稚園の頃はとんでもないお調子者だった記憶がある。それが椅子にかじりついて8時間動かない大人になってしまうなんてやっぱり哀しい。とりあえず一日一回は踊ろう。
水たまり
この日記ではなるべく一話題だけを書こうと思っているのだが、疲れるとつい粒度が粗くなる。せっかく書くならいろいろ書き残しておきたいという気持ちもあり塩梅に悩む。今日は寒い上に小雨が降っていたので、子どもとの遊び方に悩んだ。午後はあがったので2人でそのあたりを散歩。マメ氏は嬉しそうに私のビニ傘をひきずりながら歩いていた。が、最終的に水たまりに突っ込んで尻餅までついたので服が悲惨なことに。一歳児にはまだ、水たまりを避ける感覚がまるきりないのだということを認識できた。しかしそれでもマメ氏は果敢に歩き続け、なんと私を先導して勝手にコンビニにも入っていた。よく保育園の帰りに寄るからだろうか。入ったあと何をするのかと見ていたら、パンコーナーでチーズ蒸しパンを手に取って私に渡してきたので笑う。少し歩いたことで体力を削れて昼寝は滞りなく進行。私も体調が悪かったので一緒に寝転んでしばらく「Mr.プランクトン」を観た。面白い。
パジャマとネトフリ
昨日から体調悪し。この二週間ほど、公私共にいろんなことが重なってずっと消耗している。今朝は目覚めた後もベッドから出たくなくて、毛布にくるまったまま島本理生の新刊『天使は見えないから、描かない』を読んでぐずぐず。昼間は子どもを連れてその辺りを散歩し、パジャマを二着新調。これでやっとズタボロの古いパジャマを捨てられる。午後になってもいろんなことを思い出して落ち着かず、どうにか頭を切り替えようとネトフリのコンテンツに新しく手を出した。話題沸騰のタイプロと、あと韓流の「Mr.プランクトン」。さてどんなもんか。
駆逐
AIの領域で起業した知人から、AIがらみの仕事を受注することに。彼の話を聞いて、2年後には一般のWEB記事ライターは実質的に駆逐されているだろうと感じた。駆逐というか役割変更か。遠からず、普通のライター=AIのチューニング役になるのだと思う。私はgeminiとclaudeをメインで使うのでよくわかるが、長文が得意なAIはもはやその辺のライターよりずっと構成力も語彙もある。佐藤友美さんも書かれていた通り、10万字ほどのブックライティングだって充分こなせる。この先人間が人間の価値を発揮するには、人間にしかないひらめき、洞察、追求力を磨くしかない。……と書いて思ったけど、それって別に本当は今までと変わらないんだよな。星新一の「処刑」のような話だ。とはいえ、実質的に「手作業で食える領域が減る」という変化はあるはずだが。知人に「こういう仕事を頼める書き手って全然いないんですよ。小池さんとあと⚪︎⚪︎さんしか思い浮かばなかった」と言われて、まだかろうじて私にはAIにできない仕事ができるらしい、と思った。磨いていこう。
往復創作
久しぶりに、遠くへ引っ越した友人Mと喋る。北国は曇りが多くて気持ちが塞ぐらしい。「こっちの人は小雨でも服を干すのよ」とのこと。昨日は南国の人と話して、「快晴が多いのが動物として快適だ」という話を聞いたところだ。日本は広い。さまざまな話をして、流れで「お互いに小説を書いて送り合おう」ということになった。短いものを手紙のように。大人になってからはついぞやったことのない遊びだ。楽しみ。
海外だって
仕事で、写真家の友人Nに会う。臨月以来だから一年半ぶりだ。仕事なのであまりゆっくり話せなかったが、大急ぎで近況を伝え合ったりして楽しく過ごす。今後の話を聞いたらもっと語学の勉強をしたいという。彼女はアートの世界で長く活動しているが、「流石に海外にも行かないと、これ以上活動を広げていくのは難しい」と感じているらしい。一瞬「いいな、今の自分にそういうのは無理だな」と思ったが、本当は別に無理じゃないのだ。本気でやりたいならできる。私にとって、海外が特に本気で向かいたい先ではないだけだ。自分の気分が向いていないことに対して、勝手に不自由さを感じるのはやめようと思った。