収録仕事で渋谷へ。帰りにやよい軒で遅い昼飯を食べる。私はやよい軒では大抵鉄火丼を頼むのだが、この数年気になっていることがある。どの店でも、わさびの量がどんどん減っているのだ。私の記憶だと、5年くらい前までは「こんなに載せるわけないじゃん」というほどの量が出てきたのだが、いつからかどんどん少なくなり、最近では小指の爪くらいしかもらえないことが増えた。「もっとくれ」と言うのも変だし、おとなしく出てきた分を食べているのだが、わさび好きなので時々物足りない。やはりこれも不況のせいなのだろうか。いつかわさびが消える時が来るかもしれない。

朝活時間に、小説のプロット兼下書きを書き終える。1万6千字。最初に書くものなどゴミでも構わない、という気持ちでとにかく進めて無理やり終わりまできた。三週間くらいかかっただろうか。もっと早く進めたかったのだが、細切れに書き続けていたのでこんなペースになった。書き終えると粗も穴も見える。当初考えていたプロットから何がどうずれていったのかもわかる。これを元にもっとちゃんとした細かい構成を作って、6月くらいまでには仕上げたい。応募先は悩ましい。正直合致する賞はない気がしている。年内はこれと短編を1〜3本、あと可能ならもうひとつライトな長編を書きたい。頑張ろう。

昼はボロい中華料理屋で油淋鶏を食べた。夜は「クィアアイ」シーズン9の1話をぼんやり流し見。ジェレマイアがパワーストーンの話をし始めたところで耳が一気にフォーカスモードになって我ながら面白かった。あんなにたくさん石を買って、高かっただろうな。

仕事の方が大盛り上がりだった日。なんとか乗り越える。子どもが初めて「せんせい」と発話していて可愛かった。夜、「Mr.プランクトン」を完走。これは打ち切りなのだろうか。ネトフリだから最初から決め打ちでやっていそうだけど、明らかに要素を回収しきれていないような。やりたいことはわかるし、できているところもあるのにすごく惜しい感じだった。「サイコだけど〜」のガンテに比べると、ヘジョを応援する決め手に欠けていた気がする。一方で、フンは人間としてよくできすぎているのであの母親が脅威に感じられず、こちらも緊張感に欠けていたかもしれない。でも優しい話だった。山小屋のおじさんとのエピソードが好きだ。ちょっと手塚治虫っぽい。

会社仕事が切羽詰まっており、子どもを保育園に放り込んで帰るや即机に向かう。結局、9時から17時までほぼ席を立つこともなくぶっ通しで働き続けた(17時で一旦退勤して、子どものお迎えをしてからまた働くスタイル)。昼飯はベースブレッドのあんぱん。好きで働いている身だがこういう日は哀しい。うなだれながら子どもを迎えに行くと、保育士さんから「マメちゃんは、催し物をするといつも教室の真ん中に躍り出て、誰よりも激しく踊ってくれるんです。フリの覚え方も正確。うちの園きってのムードメーカーですよ」という話を聞かされる。ムードメーカー……。いったい誰に似たのかと思ったが、考えてみると私も幼稚園の頃はとんでもないお調子者だった記憶がある。それが椅子にかじりついて8時間動かない大人になってしまうなんてやっぱり哀しい。とりあえず一日一回は踊ろう。

この日記ではなるべく一話題だけを書こうと思っているのだが、疲れるとつい粒度が粗くなる。せっかく書くならいろいろ書き残しておきたいという気持ちもあり塩梅に悩む。今日は寒い上に小雨が降っていたので、子どもとの遊び方に悩んだ。午後はあがったので2人でそのあたりを散歩。マメ氏は嬉しそうに私のビニ傘をひきずりながら歩いていた。が、最終的に水たまりに突っ込んで尻餅までついたので服が悲惨なことに。一歳児にはまだ、水たまりを避ける感覚がまるきりないのだということを認識できた。しかしそれでもマメ氏は果敢に歩き続け、なんと私を先導して勝手にコンビニにも入っていた。よく保育園の帰りに寄るからだろうか。入ったあと何をするのかと見ていたら、パンコーナーでチーズ蒸しパンを手に取って私に渡してきたので笑う。少し歩いたことで体力を削れて昼寝は滞りなく進行。私も体調が悪かったので一緒に寝転んでしばらく「Mr.プランクトン」を観た。面白い。

昨日から体調悪し。この二週間ほど、公私共にいろんなことが重なってずっと消耗している。今朝は目覚めた後もベッドから出たくなくて、毛布にくるまったまま島本理生の新刊『天使は見えないから、描かない』を読んでぐずぐず。昼間は子どもを連れてその辺りを散歩し、パジャマを二着新調。これでやっとズタボロの古いパジャマを捨てられる。午後になってもいろんなことを思い出して落ち着かず、どうにか頭を切り替えようとネトフリのコンテンツに新しく手を出した。話題沸騰のタイプロと、あと韓流の「Mr.プランクトン」。さてどんなもんか。